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TOMBES DU CIEL パリ空港の人々
2006-09-30 Sat 03:37
パリ空港
おそらくパリの玄関口シャルル・ド・ゴール空港を舞台に
パスポートと荷物、靴までをも盗まれた
カナダとフランスの二重国籍を持つ
イタリア在住の男・アルチェッロが
空港内に足止めされた
ほんの何日かの物語

フィリップ・リオレ監督は
何日間かに起こる濃密な人間関係を描くのがとても巧い
そしていつもその余韻は長く
決して重くなく それでいてため息か深呼吸が漏れるような
じんわりとくるラスト

トム・ハンクスの「ターミナル」は
どうやらこの作品からインスパイアされたものらしい

ただ、フランス映画の90分〜100分くらいの作品で良いものは
本当に濃密で無駄がなく
騒ぎ立てたドラマチックさや起伏にとんだサウンドトラックの邪魔もなく、シンプルにして秀逸

主人公を演じるジャン・ロシュフォールの存在感と
なりきっている風でもないのに
その役そのもののような顔つきも素晴らしい

同じように空港に足止めされ住み着いた個性豊かな住人達
アルチェッロを空港に迎えにきて空港で待ちぼうけの妻
そして空港を行きかう人々と
そこで働く人々
空港という
国の中にあって国ではない特殊な空間
そこが縮図となり
フランスが抱える移民の問題
多民族国家であること
そして夫婦の関係
深読みすればフランス人の働き方?など
シリアスではあるが大事な要素が多分に含まれている

だからといって
悲壮感たっぷりでもなければ
哀しみが溢れだしそうな展開ではない
時にコミカルで 時にちょっぴりセンチメンタル

確かに彼らは空港に暮らしている
皆訳ありで
けれど希望を失ってはいない
それを象徴するかのようなラストがいい

彼と少年 年齢も国籍も、人種も違う二人
彼が手を引き二人歩き出す姿に
今 この時世だから思うのか
「希望」を感じ「人の未来」さえ感じた


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空港の滑走路付近でウサギを捕獲しレストランへ売っているシーンがありましたが、9年前早朝降り立つ飛行機の窓から見た滑走路の脇のグリーンには、確かに大量の穴が開いていて、ウサギがピョンピョン飛び跳ねておりました。去年の今頃、ちょうどフランスへ行きましたが、夕刻だったせいかその光景はなく、恐らく整備されてウサギはいなくなっているような気がしましたね〜。

それにしてもジャン・ロシュフォールはいい俳優さんです!大好きです!ジャン・レノよりずっとずっといいのになぁと思います。

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L'EQUIPIER 灯台守の恋
2006-01-22 Sun 23:40
サンドリーヌ・ボネールが演じる女性
またしても
切ない。。。

切ないのは彼女だけではなく
彼女の夫
そして 夫がいると知りながら
彼女を愛してしまった彼もまた
とてつもなく
切ない。。。

この三角関係が
大人気ない巷の三角関係とは違い
大人の三角関係だからこそ
またしても
切ない。。。

監督フィリップ・リオレは
前作「マドモアゼル」の中で
すでに切ない物語手腕を披露している

「マドモアゼル」は
ある女性の回想から始まる

彼女が昔を思い出す
きっかけになったのは
「アルメンの灯台」という芝居のポスターを
街で見かけた瞬間だった

-「アルメンの灯台」!あの時の・・・- 
という気持ちが台詞もなく
サンドリーヌ・ボネールの憂いのある表情だけで語られるシーンにやられて
DVDを買いました(笑)


かつて
偶然出会った即興演劇グループの俳優と
24時間限りの恋に落ちた時
彼が語っていたのは
「アルメンの灯台」というお芝居を上演する夢だったのだ

そこからの回想で物語が進む
「マドモアゼル」はそんな作品だった

灯台をキーワードに
出会うはずのなかった二人が出会い
恋に落ちる

その系譜を
前作同様 今回の作品も辿っている
さらに今回も 
回想 というシーンが効果的に使われている

「灯台守の恋」は
主人公の女性が亡くなった後
彼女の娘が
亡き母宛に送られてきた
一冊の小説を読み始めることから
物語が始まる

その小説の送り主は誰か。。。

そして小説の舞台とは。。。

1960年代のブルターニュ海岸
その突端の島
島の住人は
行きかう船の道標となる灯台守の仕事をしている
荒れ狂う海の中に立つ「ジュマンの灯台」

ある日 帰還兵である見知らぬ男が島に現れる
灯台守の仕事をするために

男は
閉鎖的な島の人々だけでなく
灯台守の仲間からも疎外される

しかし
全てを手動で行う
自然相手の過酷な労働を通し
灯台守の相棒として次第に認められていく

彼を最初に認めた灯台守こそ
彼が愛してしまった女性の
夫 その人だった

さらに深く小説は続いていくのだが。。。

この寡黙な夫は
無骨で意地悪
頑固な島の男そのもの
しかしフィリップ・トレトンの名演によって
それだけではない
語られない部分での
厚い気持ちや愛情がにじみ出てきては
知らぬ間に観ている人の心をひきつける

島にやってくる男を演じた
あまりにハンサムで微笑みの貴公子←ヨン様ではありません(笑)
そう呼ばれるほど素敵な笑顔の
グレゴリー・デランジェールは
アジャーニと競演した「ヴォン・ヴォヤージュ」とは一点
陰のある静かで落ち着いた青年を好演

そしてサンドリーヌ・ボネール
いい役しか回ってこないのか
ボネールが演じるからいい役なのか・・・
喋らなくとも いるだけで切ない気持ちにさせられるのは
「仕立て屋の恋」で初めて観たときから変わらない

物語の終盤
送られてきた1冊の小説を
私自身も読み終えたような気持ちになり
最後のシーンが余計に胸に迫る

余韻が素晴らしい一本です


「灯台守の恋」公式サイトはコチラ→HP

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「マドモアゼル」TOMI ブログ→コチラ
「ボン・ボヤージュ」TOMI ブログ→コチラ
フィリップ・トレトン主演「フェリックスとローラ」/サンドリーヌ・ボネール出演「仕立て屋の恋」









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madoemoiselle マドモアゼル 
2005-08-22 Mon 22:01
madoemoiselle マドモアゼル 
 24時間の恋人

南仏の小くて静かな街。
即興劇団の俳優ピエールと
キャリアウーマンのクレールは出会う。

クレールの会社のパーティーで舞台に立つ彼がいる
バスに乗り遅れピエールと劇団員の車に同乗する彼女がいる

それは素敵な話だから、
ぜひ 書き上げてほしい

彼は彼女に書きかけの戯曲の話をし
彼女は彼にそう答えた。

その笑顔に嘘はなく
そのコトバに曇りもなく

だから彼らが24時間後、
はなればなれになって

それから何年もの月日が流れても、
彼が書き上げた戯曲の上演ポスターが
彼女の街で 彼女の目にとまる。

一瞬の恋が蘇る。
たった24時間の出来事
たった90分の中に描かれた
限りある恋の物語。

人の気持ちはつながっている。

ある哲学者が言っていた。
今 あなたが何かをしている
その波紋はまるで 水面に落ちた一滴の水滴のように
波紋を広げ 広がり
必ずどこかへ繋がって行く

あなたが
わたしが 投げかけた一言で
広がる何かがあり
繋がる何かがある

その波紋にはほんの少しの期限しかないかもしれないけれど
きっと どこかへたどり着く

出逢って一瞬で恋に落ちた人にでも
長い時を過して分かり合えた恋人にでも

言える一言がある

出逢ってたった24時間ではなればなれの大好きな人にも
長い間寄り添うように時を過してきた相方にでも
きらきらした瞳で

素敵だと思うからやってみたら、

と言える唯一であり無二の人として
傍らにいることは
本当はとても難しい。。。

途方もない夢を応援するのとは違う
無責任に背中を押すのでもない
ただ その一言が 言うべきときに言える
そんなココロの支度が
あったらどんなに素敵だろう

私はそんな強さと優しさに憧れる

私が大好きな皆に
素晴らしき人生の可能性を



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