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LA SENTINELLE 魂を救え!
2008-01-02 Wed 23:08
デプレシャン監督の作品は見ごたえありの長丁場
個性的なインパクトを残して心の残り具合が特別

法医学研修生の青年が
パリへ戻る列車の中
謎の検閲を受け謎の人物と接触
その後パリで開けたトランクの中に
見覚えのない包みが一つ
包みを開けると白骨化した頭部のミイラが

派手さのないスパイ映画?
学生の日常とサスペンス?
どこにもないスタイルで出来上がっている作品

↓続きは追伸でご覧ください
144分の長編
派手さもあるようでない そんな抑揚 リフレイン
面白い!という感想も
ファニーなそれではなく 興味深いというそれでもなく
・・・スゴイ 何だか 面白かった・・・見ごたえあり・・そんな気がするんだけど・・・
というような 不思議な感じ

少しDVD付属の解説の手を借りて紹介すると
冒頭から
第二次世界大戦の秘密外交?協定をにおわせるような
秘密裏の会話 というシーンに始まり
戦争はまだ 本当の意味で終わっていない
国家間の見えない戦争 「冷戦」
そんな時代背景をほのめかしている

続いて
恐らく戦争中
善の意味で活躍した外交官を父に持つ
田舎の法医学研修生マチアスという青年
彼が外交官の友人と共にパリへ向かっているシーン

そこへ突然 パスポートを見せろと検閲が入り
マチアスだけが言われなき尋問を受け
やがて開放される

パリについた彼は
声楽を学ぶ姉マリー 姉の友人ナタリー やがて心惹かれて行くクロードという女性
外交官のジャン=ジャックと同居人となるウィリアム
医学生のシモン
そして 検閲の最中にトランクへ入れられたであろう謎の包み 
白骨化した頭部のミイラ と共に
不安定な精神を抱え日々過ごすことになる

ミイラ化した頭部を無碍に捨てられないマチアスは
周囲から隠しながら調査を開始する
年齢 性別 血液型
肌の色 髪の色 その他様々な特徴を法医学の知識でもって調べ上げる

同時に誰が?一体何の目的で?
この包みを彼に託したのか。。。
ミイラである人物とそれを託した人物への興味も湧いてくる。
あの日列車の中で偽の検閲を行った彼は一体誰だったのか?
頭部の調査が進むにつれ
冷戦の負の遺産へと巻き込まれていくマチアス

一見してハラハラ ドキドキ 
とはいえ この筋立てが面白いのではない
ハリウッド映画のように大きな山場がいくつかあって
豪快なラストにたどり着くような単純さがないだけに
マチアスはいたって寡黙で
ミイラをあっちへやったりこっちへやったり
彼をとりまく友人達 要人達の動きも
日常に紛れるほど微妙なタッチ

それでもやっぱり脚本は素晴らしいと思う
冷戦という見えない戦争が
ドライアイスの煙のように学生同士の日常の中にすーっと溶け込み
冷戦に狂わされてゆく一人の青年の様子を
シンプルに描いているのだから
まるで等身大の学生生活を観ながら
スパイ映画を観ている感じ

勿論スパイグッズや諜報工作員の七つ道具なんて
一切登場しない
セクシーでやたらと強い敵役も
アメリカvsソビエト みたいなランボー怒りのアフガン的な
観るからに偏った勧善懲悪の構図も存在しない

ただ偶然
ミイラ化した頭蓋骨を引き受けてしまった青年が
調査をしていくうちに政治と歴史の駆け引きに巻き込まれ
やがて人生を狂わされていく
その様子を描いた144分

とはいえ最後の30分くらいは
どうなるんだろう・・・とマチアスを見守る気持ち
あれは残念なラストだったといえるかもしれないけれど
まるで事実

監督の言葉を借りれば
「リアリティを持ったフィクション」
まさに!

***
当初「ぴあ フィルムフェスティバル」で公開された際の邦題は
「歩哨」だったそうです。
*歩哨=軍隊で、警戒・監視の任に当たること。また、その兵。
フランス語の原題の直訳も衛兵という感じでしょうか。
「魂を救え!」この邦題はなかなかいいタイトルだと思います。
***
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